このたびは、戦後70年記念企画として、本村黒島沖に墜落した特攻隊と島の人々との心温まるふれあいと、当時の若者たちとのリアルな青春群像を描く映画『黒島を忘れない』の製作に取り組んでいただき誠にありがとうございます。この突然の明るいニュースに村民一同、驚いているところであります。村での映画の撮影となりますと、村は昭和34年の有吉佐和子の「私は忘れない」以来であります。貴社の作成された「ペコロスの母に会いに行く」も見させていただきました。感動いたしました。あの会社が制作していただけるということが、夢のようであります。
本村は、平成16年から現在の平穏な日本の礎となった特攻隊員の歴史を後世に末永く伝えるために知覧、開聞岳、不時着の地東シナ海を見晴らす黒島冠岳の地に三島村平和公園を作り、慰霊祭を開催してまいりました。 この慰霊祭を通して、小さな島を巻き込んだ悲惨な戦争の断面と、この島に心ならずも生存された5人の特別攻撃隊員の秘められた歴史を後世に伝えて久遠の平和を祈念するため関係者のご協力により、特攻平和観音像、平和の鐘、平和記念和讃の碑を建立していただきました。
村民は、出撃ルートの上にあり、多くの特攻兵が最後の日本の陸地として通過したであろう黒島での記念祭を開催し特攻に尊い命を捧げた若い隊員の慰霊と恒久の世界平和を祈念しています。人口300人余りの小さな村ではありますが、今回の映画製作に対しましてできる限りの協力をさせていただきたいと考えているところであります。この映画を通して関係者皆様の思いと、村民の思いが世界に届くことを願っています。